カーガイが認めたゼロフィニッシュ Vol.14
オリオンエース 長谷川健司さん

モーターサイクルライダーに向け、ファンション性と機能性、そして遊び心を兼ね備えたアパレルやバッグ、雑貨を企画・製造・販売している「オリオンエース」。代表の長谷川健司さんは、モーターサイクルはもちろん、クルマにもこだわりをもつ。そんな長谷川さんにモノづくり、愛車との付き合い方などについてお話を聞いた。

東京都調布市|オリオンエース|店内|バイク用品店

ライダーに寄り添いながら

東京調布の国道20号線・甲州街道沿い、中央自動車道の調布インターから至近という好立地に「オリオンエース」のヘッドオフィスがある。一階にあるショップ「A★GARAGE(エー・ガレージ)」は、同社オリジナルアイテムの全てが揃うショールームだ。明るく広々とした店内の中央にはあの“MOONEYES”が手がけた美しいカスタムバイクがディスプレイされており、雰囲気たっぷりのアメリカンな空間になっている。

「2006年に独立、間もなく創業から丸16年になります。2018年の暮れに“A★GARAGE”をオープンしたのは、ここから様々な情報を発信し、より深くバイク乗りとつながりたいと考えたからです。」

そう話す長谷川さん自身、一人のバイク乗り。自らの経験や、仲間・顧客からの意見がオリオンエースのモノづくりに生きているのだという。

大手自動車メーカーのディーラーで2年ほどセールスを経験、以降現在に至るまでずっとバイク業界に身を置いている。バイク用品の卸しや、バイクアパレルメーカーで営業を担当する傍ら、プライベートでハーレーダビッドソンに乗り始めたことをキッカケにアメリカ文化に傾倒。独立したのはアメリカンバイクに似合うアパレルを自らプロデュース、商品化したかったからだ。それまでの営業経験を生かし、バイク用品店を中心に全国の店舗にオリジナル商品を供給、ファンを増やしてきた。そのプロセスだけで立派に成立するビジネスと言えそうだが、長谷川さんは長年愛用しているアメリカ製のバンに商品を積み込んで、全国で開催されるライダー向けのイベントにも積極的に出店している。

「効率だけを考えればあえて出店する必要はないのかも知れません。屋外イベントが多く、悪天候でテントが飛ばされそうになったり、商品が濡れてしまったこともあります。しかしお客さんと直接交流するなかで、たくさんの学びやヒントを得ています。なによりバイク乗り同士ならではの交流が楽しい。『こんなヤツが作ってるブランドなんだ』と覚えてもらえることもある。それがイベントに出る意義だと思っています。」と長谷川さんは笑顔で話す。

東京都調布市|オリオンエース|アパレル|ライディングウエア|ハーレーダビッドソン|ソフテイル

長谷川さんご自身のセンスはもちろん、長年バイク業界に身を置いてきた中での知識やノウハウ、そしてライダーとしての経験が生きる商品群はまさに、『バイク乗りの痒いところに手が届く』アイテムばかり。スタイリッシュなジャケットは万一の時に身を護ってくれるプロテクターの装着を前提にデザイン。防風・防寒、そして防水に関する配慮も行き届いており「バイク乗りによるバイク乗りのためのアイテム」と呼ぶに相応しい。右下はフルカスタムされた愛車、ハーレーダビッドソン・ソフテイルと長谷川さん。身に着けているアパレルやグローブ、バイクに装着されたバッグはもちろん全て「オリオンエース」製だ。

東京都調布市|オリオンエース|アパレル|ライディングウエア|

オリオンエースの直営ショップ「A★GARAGE」では、同社のオリジナルブランドである「ジャムズゴールド」をはじめ、「クレイスミス」、「ムーンアイズ」、「インディアン」などオリオンエースが企画・商品化している数々の製品がディスプレイ、販売されている。

愛車にまつわる波乱万丈

当初はクルマもバイクも国産車を乗り継ぎ、国産車ディーラーに勤務。日本製の素晴らしさ、信頼性の高さを熟知している長谷川さんだが、ハーレーダビッドソンに出会い、アメリカ文化に傾倒。現在の愛車であるソフテイルはカスタムしながら長年乗り続けている。独立して最初に手に入れ今でも大活躍しているフォード製のフルサイズバン、エコノラインのオドメーターは16万マイル(25万キロ以上!)を指している。

「走行5万マイルほどの中古車を購入、すぐにハーレーのワークスカラーをイメージしてペイントカスタムしました。カッコいいし、アメリカンなアパレルを扱うのだからとアメリカ車を選んだのですが、大きさの割には荷物が積みにくかったり、故障すれば修理費もかさみます。でも、オリオンエースの看板として認知してもらっているようだし、もう手放せないですね。」

そんな長谷川さんのもう一台の愛車は「アーリーブロンコ」と呼ばれる1960年代生まれのフォード・ブロンコだ。

「6年ほど前、欲しかったシボレーC10という旧いピックアップトラックを見に行ったショップで偶然出会って一目惚れ、C10ではなくブロンコを買ってしまったのです。当初はオーバーヒートが酷くて水温との戦いでした。その後、腕のいいショップと巡り会えて現在は絶好調です。最近アメリカでブロンコが復活したり、旧車が再評価されていることもあってかアーリーブロンコの人気が急上昇、こいつも手放せません!」と長谷川さんは楽しそうに愛車にまつわる波乱万丈のエピソードを話してくれた。

東京都調布市|オリオンエース|ハーレーダビッドソン|ソフテイル|フォード|ブロンコ

左上:現在長谷川さんが乗るハーレーダビッドソンはエボリューションエンジン搭載、90年代のソフテイル。最初のハーレーであるスポーツスターから乗り換え、自分好みにカスタムしたものだ。右上:偶然出会い、一目惚れして手に入れたフォードの初期型ブロンコ。リフトアップして太いタイヤを履かせたスタイルは購入時のまま。乗り始めた当初は苦労が多かったというが、現在は絶好調だ。下段:創業直後から使っているフォード製の大きなバン、エコノライン。カスタムペインターによる手書きロゴと目立つカラーリングでオリオンエースの看板的な存在に。オレンジ&ブラックはハーレーダビッドソンのワークスカラーにちなむ。

ゼロフィニッシュの手軽さがいい!

実は数年前からゼロフィニッシュを愛用しているという長谷川さん。その手軽さがとても気に入っているという。

「自分で事業を始めてからは、出かける前に気になる汚れを落とす程度で、大掛かりに洗車したり、ワックスを使って磨くというようなことはあまりしなくなっていました。そんな自分にも、ゼロフィニッシュはピッタリです。A★GARAGEを切り盛りしてくれているスタッフも、展示しているカスタムバイクをゼロフィニッシュで綺麗にしてくれています。」

今回のご取材にあたり、鮮やかなスカイブルーのブロンコと、昨年手に入れたホンダのCT125・ハンターカブをゼロフィニッシュ施工していただいた。その模様をご紹介しよう。

うっすら埃をかぶったエンジンフードやスチール製のグリル、ヘッドライトのベゼルにゼロフィニッシュを直接、少し多めに吹き付けてマイクロファイバークロスで拭き上げる。
「交通量が多い甲州街道沿いのため少々埃っぽいので、こういったケアが手軽にできるのがありがたいです。」

フロントフェンダーや樹脂製のオーバーフェンダー、クロームのエンブレム、アルミ製のディッシュホイール、テールゲートのプレスによるFORDロゴ、樹脂製のブレーキレンズなどを順番にゼロフィニッシュ施工。
「いろんなテクスチャーがこれ一本で綺麗にできるのがいい!」と楽しそうに手を動かす長谷川さん。

インテリアにもメタル部分が多く露出しているのが旧いアメリカンSUVらしいところ。コクピットでは、外装と同じカラーにペイントされたドアの内側、アルミパネルでカスタムしたメーター周り、さらには金属製のコラムに支えられたステリング一式を施工。テールゲートを開くと、内側にもスチール剥き出しの部分がたくさん。いい雰囲気に年季が入ったテールゲートの裏側、ホイールハウス、そしてロールバーも施工してゆく。

後述するオリオンエースのニューカテゴリー商品を取り付けたハンターカブは、今大人気の現行モデル。ブロンコと似た雰囲気ながら車体を構成するマテリアルは現代的。ヘッドライトガラスやサンドベージュのフレームカバーなど露出している部分の多くが樹脂製だ。
「つや消し仕上げの樹脂から、高温になるマフラーまわりまでも施工、ガラスコーティングできてしまう。本当に便利です。」と言いながら、つや消しにペイントされた愛用のヘルメットもゼロフィニッシュで拭き上げる。

常に新しいチャレンジを

現在活況と言われるバイク業界だが、長谷川さんは現状に満足してはいられないと考え、新しいチャレンジにも積極的だ。

「一般のお客様に遊びに来ていただけるお店をオープンした理由のひとつに、自分たちが作った商品がどんな評価を受けるのか、お客様自身の口から聞いてみたいという思いがありました。そして今までの経験やノウハウを元にしながら、お店を情報発信の拠点に、何か新しいカテゴリーの商品化に挑戦してみようと考えたのです。」

その軸に据えたのが、小さなバイクとそのユーザーだった。

「今、ホンダのスーパーカブとその派生モデルが再評価され、人気を博している。125cc以下の小さなバイクでツーリングに出かけたり、キャンプに行く人も増えています。そんなユーザに向けての発信を昨年から始めているのです。」

車体に簡単に取り付けられる保冷機能のあるバッグ類、キャンプ場で重宝しそうな車体に取り付けるランタンスタンド、出先で楽しむためのスケートボードを積むキャリアなど、オリオンエースのこれまでのラインナップはもちろん、バイク業界でも見かけたことのないアイテム群には、筆者も大きな可能性を感じている。

新たなチャレンジに目を輝かせている長谷川さんに、最後にこれからの活動について聞いた。

「引き続きA★GARAGEからの発信に力を入れながら、いろいろなユーザーとつながっていきたいと思っています。新しい商品群を持って、昨年からアウトドア系のイベントにも出展しています。アメリカンバイクのユーザーに向けてのこれまでのブランディングを大切に育みながら、小さいバイクを軸にしたアウトドアアクティビティーへの広がりも少しずつ強化してゆきたいと考えています。プライベートでも大好きなクルマやバイクに乗って楽しみたいですね。そこから生まれるものもたくさんあると思うので、発信する側ももっと楽しまなきゃ、と思っています!」

東京都調布市|オリオンエース|HONDA|ハンターカブ|ct125

長谷川さんは、オリオンエースが培ってきたノウハウをもとに、今大人気のホンダ・スーパーカブなど、小さなバイクでツーリングやキャンプを楽しむユーザーに向け、昨年からバッグをはじめ様々な商品のデザイン、商品化を進めている。湧き上がるアイデアを次々具現化するパワーに脱帽だ。

東京都調布市|オリオンエース|店内

長谷川健司さん
クルマ、バイクの業界での営業経験を経て独立。2006年、アメリカンバイク乗りに向けてアパレルやバッグ、雑貨などを企画・製造・販売するメーカー、「オリオンエース」を創業、代表を務める。過去の愛車遍歴は、トヨタカリーナ、日産ローレル、トヨタセリカLB、オペルアストラワゴン、クライスラーボイジャー、ニュービートルなど。バイクはヤマハXJ400、ホンダCBR400、ハーレーダビッドソンスポーツスターなど。

東京都調布市|オリオンエース|店頭

オリオンエース・A★GARAGE
2018年にオリオンエース本社の移転とともに、東京・調布の甲州街道沿いにオープンしたショップ「A★GARAGE」は、そのインパクトある外観からすでに近隣のバイク・クルマ好きのランドマーク的な存在に。オリオンエースのレギュラーアイテムのほか、ショップオリジナル商品もラインナップ。折々で集客イベントも開催している。代表の長谷川さん自身の発案による、小さなバイクのユーザーに向けた新機軸の商品群も、この場所を起点に展開している。

取材協力

オリオンエース A★GARAGE
〒182-0034
東京都調布市下石原1-9-7
042-444-0073
営業時間:11時~19時
定休日 :月曜・祝日の翌日
www.orionace.com

東京都調布市|オリオンエース|ゼロフィニッシュ

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