
FROM INSIDE #02 プロが魅せられた“ゼロフィニッシュ”
オシャレ系自転車ショップの、 常に先頭を走ってきた「リピト・イシュタール」。店長の田中かずや氏が感心する、ゼロフィニッシュという万能ケミカルとは?
目次
”美しい自転車に乗ってほしい”-リピト・イシュタール 田中かずや
西早稲田にサイクルショップを構えて17年。さらにルーツを遡れば、その沿革はゆうに30年以上。『リピト・イシュタール』という少々変わった名前のお店は、自転車業界で独特な存在感を放ってきた。それは……と、書き出してしまうと思わず「すごくマニアックな専門店なのかな?」と身構えそうになるけれど、そんなことはまったくない。むしろアンチ・マニアな“カジュアルな自転車屋さん”なのだから。
そんなお店をプロデュースするのが、現店長の田中かずやさんその人だ。
リピト・イシュタールには転機が2回あった
「もともと大手自転車メーカーに勤めていた父が、50歳で退職してのち2002年にオープンしたのがここ西早稲田の土地でした。その前にもリピト・イシュタールはそのメーカーのアンテナショップという業態で存在していたのですが、その店名を父が引き継ぐカタチでオープンさせたんです。父は神田にあったその店の店長でしたので。 そういう経緯でリスタートを切ったリピト・イシュタールは当初こそ普通の自転車屋さんでしたが、途中から関わるようになった私が大きなイメージチェンジを施したんです。今のリピト・イシュタールの原点がそこにあります」
気さくにそう話し始めてくれた田中さんの、それまでのキャリアが面白い。もともとは自転車とは縁もゆかりもない異業種に身を置いていたという。まずはフリーのイラストレーター、次に高級アパレルだ。

ラルフローレンでの経験が大きかった
「結婚を機に、身辺を正す意味も込めてアパレル業界に就職しました。あのラルフローレンです。百貨店の販売の現場に5年いましたが、その5年が人生でもっとも精神的にも肉体的にもハードだった時期でしたね。でもその5年間の体験があったからこそ、今の自分と考え方を支えてくれていると思っています。ほかでは得がたい貴重な経験をたくさん積むことができました」 そんな折、期せずして父のショップがいま一歩芳しくないことを田中さんは知ることになる。「自分だったらこんなことができるでは?」。それまでの経験で培ったアイデアをたずさえて、アパレル業界から自転車業界への転職を決意。さっそくサイクルショップのリニューアルに取りかかった。

ピンチはチャンスと考えることに
「父は私の意見を尊重して、『やりたいようにやればいい』と任せてくれたのが有り難かったですね。手綱をゆるめず思いっきり走ることができました。オシャレなお店も少しずつですが増えているタイミングでしたが、決定的に足りていないウィークポイントをまず最初に補わないといけないと感じました。それが“発信”です。もっともっとSNSやホームページを利用して、お客さんにきちんとリピト・イシュタールをアピールしないといけないと痛感しました」
ピンチはチャンス──。田中さんはむしろその時代に遅れた状況をラッキーだとポジティブに考え、「どうかな? イケるかな?」と思いついたオリジナルのアイデアをどんどん試していった。

新しいことを試す場所としてリピト
田中さんはショップのホームページをリニューアルし、毎日のようにブログを更新。専門誌を読み漁り、アンテナを張り、耳を澄まし、自転車にまつわるあらゆる情報収集につとめたという。
でも私がいちばん興味をそそられたのは、“他がやっていない新しいことを試す場所”としてのサイクルショップです。 店主個人の趣味性よりも、『ファッションの一部として自転車』を提案し、『ビギナーや女性が立ち寄れるお店』という、リピト・イシュタールの基本コンセプト、アイデンティティを最優先させたい。不況と言われる自転車業界にあって、しぶとく生き残れている理由はその“目線”にあると思っています」

面倒な作業なし、たった1発でいい
そんな田中さんの毎日は多忙を極める。日々のセールスやメンテナンスは時間との戦いだ。さすがにメンテナンスの手間を省くことはできないが、クリーンナップについては最小の労力で最大の効果を上げたい、というのが本音だという。
「自転車もクルマやバイクといっしょで、美しく維持する人もいれば、そうでない人もいます。ピカピカでなければパフォーマンスがフルに発揮できないわけではないですが、一方で、ピカピカにされている自転車のメンテナンスは往々に行き届いています。まあ、得てしてそんなもんですよね(笑)。
僕らもメンテナンス済みの証として、納車前に自転車を磨きあげることが日常です。しかし手の込んだことまではなかなかできません。 そんな時にシュアラスターのゼロフィニッシュは、シュッとひと吹き、そしてサッと拭き上げるだけで汚れ落としと艶出しの両方を高いレベルで実現してくれる。面倒なことなし、とにかく“1発”でいい。そのハイパフォーマンスは本当にありがたいのです」

美しいファッションをまとってほしい!
リピト・イシュタールで売り上げナンバーワンに挙げられる人気車種が、ライトウェイの「シェファード」シリーズだ。5万円台から買えるリーズナブルでスタイリッシュなクロスバイクを、リピトでは日本でもっとも多く売るという。ひとたび試乗することで、その快適な乗り味とカッコ良さに魅せられて購入を決めるビギナーや女性が多いらしい。
「そのシェファードの純正カラーは、マット系が大半なんです。そんなマットカラーにのった汚れを効率よく落とし、均一に美しい艶を出す。そしてその美しさをガラスコーティングによってキープすることができる……そんなに欲張ってもいいのかと思ってしまいますが(笑)、ゼロフィニッシュはそれを叶えてくれるんですから、とても頼もしいですね」
田中さんは最後にこう話してくれた。
「先にも言いましたが、自転車をファッションと捉えるとすれば、キレイじゃない汚れた服を着るというのはありえないですよね? 同じようなことが自転車にも言えると思うんです。たった1本のゼロフィニッシュがクリーニング代と考えれば、かなりコストコンシャス/ハイパフォーマンスだと思いますよ。愛車をいつもピカピカにしてあげて、スタイリッシュな自転車ライフを送ってください!」
photo:TAKAAKI MIURA text:宮崎正行
記事で紹介されているアイテム
取材協力: LIPT ISCHTAR [リピト・イシュタール]
東京都新宿区大久保3-13-1-103 ▲03-5155-6412

MASAYUKI MIYAZAKI
宮崎正行
人文系出版社・夏目書房、自動車系出版社・二玄社/ボイスパブリケーション(『MOTO NAVI』、『NAVI CARS』、『BICYCLE NAVI』編集部)勤務を経て、編集フリーランスとして独立。オートバイ、クルマの専門誌から一般誌、WEB、広告媒体において幅広くコンテンツを制作する。1971年生まれ。自分のアイデンティティは小中高時代を過ごした中野区にあるとひけらかしつつ、大半の時間を埼玉県で費やす。中途半端に旧いモノが大好き。
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