カーガイが認めたゼロフィニッシュ Vol.13
モータリストカフェ・スーパーレーサー カサイコウジさん

1980年代後半から90年代初頭にかけ、オシャレなスポットとして注目を集めた東京湾岸・芝浦エリア。その後開通したレインボーブリッジのたもとの街となったそこは、日中はたくさんの大型トラックが行き交う一方、夜間と休日は静けさに包まれる。そんな街の一角にあるライダーのためのカフェ「スーパーレーサー」。この店のオーナーで自身もモーターサイクルやクルマをこよなく愛するカサイコウジさんを訪ね、愛車のケアについて聞いた。

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谷間の街のモータリストカフェ

「かつての芝浦エリアは東京の文化の発信地でしたが、お台場を中心とした臨海エリアが開発されるなど時代の変化の中で、いつしか静かな谷間の街になりました。そんな芝浦が気に入って、1964年の東京オリンピック以前に建てられたこの旧いビルで営業をスタート、昨年20周年を迎えました。」そう語るのは、モータリストカフェ・スーパーレーサーのオーナー、カサイコウジさんだ。

「オトナのライダーが愛車に乗って行くことができる、居心地のいい場所が東京の水辺に欲しかったのです。」とこの店をオープンしようと思った動機を話してくれたカサイさんご自身、そして長年一緒に店を切り盛りしてきた店長の青柳さんもモーターサイクルを愛するライダー。そう、ここはライダーによるライダーのためのカフェなのである。

モーターサイクルとカフェといえば英国発祥のカフェレーサーという文化があり、またオープン当時の東京はハーレー、ストリートバイク、スクーターのブームが相次いでやってきた頃と重なる。そんな中、カサイさんは特定のライダーや客層をターゲットにすることをあえてしなかったという。

「私たちの趣味趣向やトレンドをあえて意識せず、趣ある建物の外観・インテリアを生かして、できるだけプレーンにしてきました。それゆえ、日中は地元の方や周辺にお勤めの方など、一般のお客様がランチやコーヒーを楽しみに来てくださり、夜や週末はわざわざここを目指して走ってきてくれるライダーで賑わう。あえてお店に強い色づけをしてこなかったことで、こうしてみなさんに親しまれ、20年以上も続けてこられたのかも知れません。」

東京都芝浦|湾岸エリア|ベイエリア|スーパーレーサー|ライダーズカフェ|レストラン|外観

東京湾やレインボーブリッジの都心側の出入り口にほど近い、倉庫やオフィスビルが立ち並ぶ芝浦の街角。昭和の高度成長期に建てられた鉄筋コンクリートのビルの一階にある「スーパーレーサー」。コンクリート打ちっ放しの壁や柱、今となっては貴重な木枠とスチール製サッシを組み合わせた建具など、旧い建物の魅力を活かしながら巧みに仕立てられた店は、首都圏の大人のライダーによく知られる存在だ。

居心地のいい店内には、さりげなくモーターサイクルやクルマにまつわるアイテムが散りばめられ、ヘルメット置き場としても活用しているシェルフには新旧のバイク雑誌が収まる。大きな窓から外に停めた愛車を眺めつつコーヒーや食事を楽しむことができるのも、この店の魅力だ。

本格的なフードメニューも人気の秘密

スーパーレーサーの魅力を伝えるには、お店の雰囲気や美味しいコーヒーだけでなく、お料理についても触れなければならない。オープン当初からの人気を支えている大切な要素のひとつが、種類豊富で本格的なフードメニュー。ファンが多いという自慢のローストポークは、たっぷりの炭をおこして焼きあげた逸品。ハンバーガーのパティも100%ビーフを使って手作り、ランチタイムの定番はキッチンでじっくり煮込んだカレーだ。ブラウニーなどのスウィーツも含め、すべてカサイさんと青柳さんの手で仕込みが行われている。季節感を大切にしながら手間を惜しまずに作られ提供されるお料理は、大人のライダーの憩いの空間に相応しい。

ランチタイムはもちろん、天候が優れない日や、カップル、あるいは家族とともにクルマで訪れるゲストも少なくないそう。ライダーだけでなく幅広い層に対して心豊かな時間を提供したいという思いは、このこだわりのメニューからも感じられる。

「どんな方にも居心地のいい店でありたいのです。」というカサイさんの言葉に深く頷いてしまう。

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たっぷりの炭をおこして焼きあげるローストポーク、ハンバーガーのパティからブラウニーなどスウィーツまで手作りしている様子は、折々でSNSにアップされている。

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店長の青柳さんに愚問と承知で、あえて自慢のお料理は?と訪ねてみると、ライダーに人気のハンバーガー、ランチの定番カレー、そしてローストポークを挙げてくれた。右下は新作スウィーツ「さつま芋のアイスクリーム」。

お気に入りのシトロエンをゼロフィニッシュでケア

いろいろなモーターサイクルを乗り継いできたカサイさんの現在の愛車はモトグッツィなど2台のイタリアン・モーターサイクル。クルマも大好きで、かつてはアメリカ車やドイツ車を所有していたが、今とても気に入って乗っているのが、写真の真っ赤なシトロエンC5 AIRCROSS。

「シトロエン伝統のハイドロニューマチックとは違う方式のサスペンション(プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)なのですが、これが素晴らしい乗り心地で、とても気に入っているのです。」と笑顔で語る。

「昔は時間をかけて一生懸命愛車を磨いていました。シュアラスターの固形ワックスも使っていましたね。でも最近はなかなか時間がとれなくて、業者さんにお願いしてコーティングをかけてもらい、汚れたら洗車機で洗っています。」というカサイさんにシュアラスターのゼロフィニッシュを使っていただいた。

まずはボディにゼロフィニッシュをスプレー、マイクロファイバークロスで拭きあげてゆく。「スプレーしてすぐに拭き取れる、手間がないのがいいですね!」

樹脂製の灯火類やメッキエンブレムを施工。「いろいろな場所に使え、隙間に白く残ってしまうこともない。これもワックスにはない利点です。」

「白っぽくムラになりやすい樹脂のパーツにも安心して使えるなんて、本当に手軽でいい!」と言いながら、ワイパーのアームや、SUVらしいディテールであるホイールアーチや腰下のパネルをゼロフィニッシュでケア。

シトロエンC5AIRCROSS|車|ゼロフィニッシュ|洗車

「ホイールを自分の手で綺麗にするなんて久しぶりです。いいツヤ感になりますね!あとで青柳にも使ってもらいましょう。彼は僕よりも愛車をケアするのが好きなので。」とカサイさんは手を動かしながら楽しそうに言った。

もうしばらく20周年を祝いたい

2021年が20周年だったというスーパーレーサーにとってもCovid-19の影響は大きいという。

「通常どおり営業することも難しい中で、20周年をお祝いするような動きがほとんどできませんでした。しかし昨年の秋から記念Tシャツの展示販売など、これまでにご縁ができたいろいろな方たちのご協力もいただきながら、アクションを始めています。」

イラストレーターやオンザロードマガジン発行人としても活動している筆者=GAOニシカワも、オープン当時からスーパーレーサーにお世話になっている一人。今年4月29日〜5月15日に店内でイラストの展示イベントをさせていただくなど、20周年にささやかな花を添えさせていただくことになっている。

「すでに20周年イヤーは終わっているのですが、2022年も引き続きこれまでお世話になったお客様に楽しんでいただける仕掛けをしていくつもりです。」とカサイさんは笑顔で前を向いた。

カサイコウジさん
いくつかの事業を手掛けながら「愛車に乗って行ける居心地のいい場所」としてカフェ・スーパーレーサーを立ち上げ現在に至る。愛車はこのページに登場のフレンチSUV、シトロエンC5 AIRCROSS。モーターサイクルはイタリアのモトグッツィV7 II Stone、ベスパのGTS Super150の2台を所有。

東京都芝浦|湾岸エリア|ベイエリア|スーパーレーサー|ライダーズカフェ|レストラン|看板

モータリストカフェ・スーパーレーサー
東京の湾岸・芝浦に建つ築60年の旧いビルの一階にオープン、昨年20周年を迎えたカフェ。平日のランチ、カフェタイムにはご近所のお客様が、そしてディナータイムや休日にはたくさんのライダーが集う、知る人ぞ知る都会のオアシスだ。

取材協力

Cafe Superracer
108-0022 東京都港区海岸3-12-9
営業時間
月/火:ランチ 11:30-15:00/カフェ 15:00-18:00/ディナー 18:00-23:00
水:ランチ 11:30-14:30
木/金:ランチ 11:30-15:00/カフェ 15:00-18:00/ディナー 18:00-23:00
土:11:30-23:00
日:11:30-20:30
※休業、営業時間の短縮や変更の可能性があります。詳細は同店の営業スケジュールをご確認ください。
http://www.ne.jp/asahi/motoristcafe/superracer

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マイクロファイバークロス

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