カーガイが認めたゼロフィニッシュ Vol.06
株式会社ダムド 面高翔五さん

走行性能をアップさせるエアロパーツ、愛車を個性的にカスタムするエクステリア&インテリアパーツなどを独自に開発・製品化。自動車メーカーへのOEMから、ユーザーに寄り添うサービスまで、カーパーツに関する幅広い事業展開を行なっている『株式会社ダムド』。同社の代表、面高翔五さんを訪ね、クルマや事業に対する思い、そしてカーケアについてお話しを伺った。

ダムド|damd|店舗|神奈川県大和市

モノづくりの技をWEBマーケティングで強化

東名高速・横浜インターにほど近いダムドを訪ねた。

ダムドの前身は、現在代表を務める面高翔五さんの父、正明さんが1982年に立ち上げたFRP樹脂製のパーツ製作工房、ダムドワークス。ニーズが高まっていたクルマのエアロパーツを、企画・デザイン・モデリング・生産・販売まで一貫して行い、日本初の大規模なカスタムカーの祭典、エキサイティングカーショー(現:東京オートサロン)に出展するなどして注目を集める。1985年に法人化、正明さんの郷里である鹿児島に自らFRP工場を立ち上げ、神奈川・厚木には研究開発工房を設立、東京オートサロンにも初期からカスタムカーを出展、今日までの受賞歴は枚挙に遑がない。1997年にはアメリカのラスベガスで開催される世界最大のカスタムカー&パーツショーであるSEMAに出展。さらには、2003年公開のハリウッド映画、あの『ワイルドスピード』の2作目にあたる“2 Fast 2 Furious”で、主演であるポール・ウォーカーが駆る三菱ランサー・エボリューションVIIにダムド製のエアロキットが採用されるなど、常にカスタムの世界、そして自動車業界の第一線で活躍してきたのだ。

他にもトヨタやマツダなど、自動車メーカーとともに商品開発を行い、厳しい品質や安全の基準にパスしながら、その技術力を磨いてきたという。

「生まれた時からこんな環境ですから、ずっとクルマが大好きでした。」と面高さんは笑顔で語る。2017年に創業者である父上からダムドの舵取りを任された若き経営者だが、その経歴はいささかユニークだ。

「最初に就職したのはUSENで、飛び込み営業をしていました。そのあとはITベンチャーのオペレーションマネージャー。簡単に言うとITにおけるユーザーの要望や不満をすくい取って、機能性やサービスを向上させるのが仕事でした。」

面高さんが前職であるIT系ベンチャー企業を辞してダムドに入社したのは2014年で、若者がクルマに夢中だった時代は既に過去のもの。人々の趣向や世の中の流行、スマートフォンの普及による情報の発信・収集の仕方、それらの変化のスピード感など、何もかもが違っていた。

「それなのに、カーカスタムの業界は変わっていない、ちょっと遅れているとすら感じました。そこで、ダムドが得意とするモノづくりの技を大切にしながら、自分が飛び込み営業時代に得た対面でのコミュニケーション力や、ITベンチャーで培ってきたWEBマーケティングのスキルを自社のビジネスに役立てようと考えたのです。

ダムド|damd|東京オートサロン|ジムニー|N-VAN

東京オートサロン2020のダムドブースに展示されたデモカーたち。左上は現行スズキ・ジムニーを初期型ジムニーLJ10を彷彿とさせるスタイルにカスタムした“the ROOTS”と、60年代のアメリカンSUVをモチーフに仕上げた “little B”。左下はホンダのN-VANがベース、同イベントのカスタムカーコンテスト、Kカー・コンパクトカー部門で最優秀賞を受賞した“MALIBU”。右はアウトドアテイスト溢れるN-VAN “DENALI”。

カスタムに関するすべてを提供できる会社に

「ダムドの企画・開発・デザイン、そして商品力は対外的に誇れるものだと思うのですが、マーケティングや販売は上手じゃないと思いました。一方、僕の得意分野は開発ではありません。なのでダムドに入社してからは、営業やPR、WEBマーケティングなど開発以外のことをやってきました。」

筆者の青春時代、すなわち80~90年代はクルマを手に入れて少しずつ自分好みにカスタムしてゆくものだった。しかし今は違うと面高さんは言う。

「人と違うクルマに乗りたいと考えるお客様は、クルマを買うときに一緒にカスタムしてしまう時代になっているのです。だから今はパーツだけを売ろうとするのではなく、完成形を提示して、それと同じものを手に入れるにはどれぐらいのプライスになるのかもお知らせできるようにしています。敷居が高いと思われがちなカスタムショップだけでなく、ディーラーでも注文できるようにする。すでにお持ちの愛車をダムドに持ち込んでいただけば、塗装や取り付けまで全部おまかせいただけるように準備を整えました。カスタムのハードルをできるだけ低くして、お客様が『はじめの一歩』を踏み出しやすいような環境を整えているのです。」

実際にダムドのWEBサイトでそれぞれのカスタム車両を見てゆくと、パーツ代だけでなく塗装代や工賃など、完成までにかかるすべての費用が明記されている。

「パーツ、製品だけでなく、カスタムにまつわるすべてのサービスが提供できるように心がけています。」面高さんは笑顔でそう話してくれた。

ダムド|damd|レヴォーグ|ジムニーシエラ|スズキ|ハスラー|ダイハツ|タフト

左上はレースのノウハウを生かし空力性能を磨き上げたダムドのエアロキットをフル装備するスバル・レヴォーグ “ELECTRICO”。右上は現行ジムニーシエラがベースの“little D”。左下はスズキ・ハスラーをミリタリールックにカスタムした “CARABINA”。右下はダイハツ・タフトがベース。“80’s”の名前の通り80年代テイストにモディファイ。ダムドのWEBには、それぞれの仕様にカスタムするためにかかる、すべてのコストが明記されている。

親子二代でシュアラスターを愛用!

ダムドでは商品化したパーツを取り付けたデモカーを製作、いつでもお客様に披露できるようにしている。

「カスタムカーのショーで展示もしますし、販売店さんでの展示イベントに貸し出すこともあります。デモカーは、普段はこのオフィスに併設されたガレージに大切に保管しています。しかし、日中はシャッターを開放していますし、人やクルマの出入りも多い。作業スペースでもあるので、どうしてもクルマがホコリをかぶってしまいます。」

急にお客様がお越しになることもあり、スタッフとともにマメに洗車をしているのだというが、なかなかケアが追いつかないのが現実だそう。

「ちなみに、父が昔からカーケアに愛用しているのがシュアラスターの固形ワックスで、僕も若い頃から使っています。今ここで洗車に使っているカーシャンプーもシュアラスターの製品です。」

そう語る面高さんに、シュアラスターのゼロフィニッシュを使っていただいた。

“CARABINA”のフロント周り、個性的なグリル、つや消しにペイントされたバンパー、ヘッドライトの樹脂レンズをゼロフィニッシュでケア。「拭き取りが楽でいいですね!」と面高さん。

“CARABINA”のロゴ・デカールがセットされたボディ、ルーフに取り付けられたダムドオリジナルの『トリップ・バスケット』とベースキャリア、クリムゾン製のホイール『クロスカントリー』も施工。「つや消し部分のツヤが出すぎることもない。ツヤあり、半光沢ペイントなど、いろいろな仕上げのパーツがこれ一本でケアできる手軽さがゼロフィニッシュの魅力ですね。」

マットシルバーにペイントしたレヴォーグ“ELECTRICO”のボディを施工。一般的にお手入れが難しいとされるつや消しのボディを安心してケアできるのもゼロフィニッシュの美点。レイズ製の鍛造ホイールもピカピカに仕上がった。「ロケ先での撮影の時などにホイールが簡単にケアできるのも嬉しいですね。」

多くのパーツがつや消しブラックにペイントされている“little D”をケア。「屋内に保管していても、ここは人やクルマの出入りが多いので、デモカーのボディにはホコリがついてしまいがちなのです。急にお客様が来られてもゼロフィニッシュがあれば簡単にケアできる。これから常備しておきたいです。」と面高さんは笑顔で語ってくれた。

面高さんの愛車はなんと、ご自身が生まれるよりもずっと昔に生産された117クーペ。いすゞ自動車がイタリアの『カロッツェリア・ギア』にオーダー、ジョルジェット・ジウジアーロが中心になってデザインした日本の自動車史に残る名車だ。プライベートガレージで、その流麗なボディやクロームのパーツもゼロフィニッシュ施工。「出かける前にサッとホコリを拭き取ってやれる。ガレージにも一本必要ですね!」

お客様の人生を彩り豊かに

ゼロフィニッシュの手軽さがとても気に入ったという面高さん。

「ここでの日常的な使用はもちろん、イベント会場で水がない場所でも簡単に施工できてしまう。ロケ取材のためにデモカーをキレイに磨いておいても、撮影場所までの移動中にフロント周りやホイールなどが汚れてしまうのですが、そんな時にゼロフィニッシュを常備しておけば安心ですよね。自分の愛車用にも一本欲しいな。」

とコメントしてくれた。

最後にダムドのこれからについて質問してみた。

「これまではお客様に製品を買っていただいても、その後のフォローが充分ではなかった。これからはお客様とのタッチポイントを充実させ、ユーザーとつながっていくことにもっと注力したいと思っています。例えばイベントを開催したり、動画やSNSでの情報発信も積極的に行っています。」

カスタム好きはもちろん、クルマに詳しくないけれど、人と違うちょっと個性的な一台に乗りたいというライトなユーザーまで、いろいろなお客様と繋がりたいと言う。

「若い世代のクルマ離れなどと言われますが、僕の117クーペを見た同世代の友達は、クルマ好きじゃなくてもみんな興味をもってくれます。今のクルマにはない魅力を感じているのだと思うのです。一方で旧いクルマは手に入れるのも維持するのも大変だとわかるから、敷居がとても高い。ならば『新しいクルマをちょっとヴィンテージ風にカスタムしたらどう?』という提案をしてあげればいい。アウトドアにハマるとSUVが欲しくなる。でも大きい四駆は必要ないという人には『アウトドアに似合う軽自動車のカスタム』をご提案するのです。」

製品化、カスタムに際しては、ダムドが長年培ってきた技術が何よりの武器になる。

「ダムドの製品を選んでくださったお客様の人生を彩り豊かにしたい。そしてお客様、販売してくれるお店さん、私たちダムド、この3者がハッピーになれるようにしたい。そのためにできることをひとつずつ、コツコツとやっていきます。」

そう話してくれた面高さんの目は、日本のカスタムカーカルチャーの明るい未来を見つめていた。

ダムド|damd

面高翔五(おもだか・しょうご)さん
2017年、創業者である父・正明さんからダムドを引き継ぐ。前職であるITベンチャーでの経験を生かしつつ、時代の風を読みながら次々に新しいコンセプトを打ち立て実行に移している若き経営者だ。

取材協力:株式会社ダムド

ダムド|damd

株式会社ダムドは、時代時代の人気車種に向けたエアロやボディパーツなどをオリジナルで開発・商品化。自動車メーカーへのパーツのOEM供給実績も多数。『東京オートサロン』などで多数の受賞歴をもち、北米最大のカスタムカー&パーツのショー“SEMA”でも同社が手がけたショーカーが注目を浴びる。また、ハリウッド映画『ワイルドスピードX2』の劇中車に同社のエアロキットが採用。前身であるダムドワークスとして活動をスタートした1982年から、第一線で活躍を続けている日本のカーカスタム界の老舗だ。

株式会社ダムド
神奈川県大和市下鶴間45-1
TEL 046-271-5599
https://www.damd.co.jp

ダムド|damd|ゼロフィニッシュ|カーシャンプー|マンハッタンゴールド

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