
モーターサイクルと生きる男たちが認めたゼロフィニッシュ Vol.02 4&9 DINER YOKOHAMA(ヨンナイン・ダイナー・ヨコハマ)塩谷かずおさん
photo&text: Gao Nishikawa
港町・横浜で長年にわたりダイナーを営む塩谷かずおさん。これまでに数々の出会いのきっかけをつくってくれたハーレーダビッドソンは、人生においてかけがえのない相棒だ。だから愛車のケアは、お店の仕込みとともに塩谷さんにとっての大切な日課。雑誌や行きつけのショップで評判を見聞きし使い始めたシュアラスターのゼロフィニッシュは、その使い心地の良さや手軽さから、今最も気に入っているケミカルだという。

目次
港町で28年目を迎える「ヨンナイン・ダイナー・ヨコハマ」
北九州・小倉から上京、偶然訪れた横浜でご自分の店をオープンしたのは1990年。常に傍らにはモーターサイクルがあり、モーターサイクルがさらなる素晴らしい出会いのきっかけにもなった…。
関内や桜木町、馬車道の各駅からほど近い、言わば横浜の真ん中にある『ヨンナイン・ダイナー・ヨコハマ』を訪ね、オーナーの塩谷かずおさんにそのライフストーリーとモーターサイクルに対するこだわりについてお話を聞いた。
「ジャッキー・チェンやブルース・リー、映画『ロッキー』で描かれたアメリカン・ドリームに憧れて、アクションスターになりたくて上京しました。ちょっと恥ずかしいのですが、当時の私は『東京に行けばビッグになれる!』と信じていたのです。養成所に入ってトレーニングしたり、オーディションもたくさん受けました。」
若き日の塩谷さんは、その過程で様々な現実を知ることになる。
「数年で挫折して、小倉に帰ろうと思いました。実は横浜にはたまたま途中下車しただけ。ところがこの街が私の人生を変えてくれたのです。」


コンパクトな店内だが、それゆえ隅々にまでオーナーである塩谷さんの目が行き届いている。
偶然の出会いに恵まれて
「東京ではうまくいかなかったけれど、たまたま流れ着いた横浜ではなぜだか人との出会いに恵まれて、有名店のバーテンダーや店長を任せてもらえるようになりました。」
そして1990年に自らの店をオープン、好景気の追い風もあって1992年には二号店もオープンできた。しかし数年後にバブルが崩壊、大きな一号店を閉めて小規模だった二号店を残すことにした。それが今も続く『ヨンナイン・ダイナー・ヨコハマ』だ。
『ヨンナイン』の由来について伺うと
「まず、世界に一つしかない名前にしたかったのです。4月9日にオープンしたのが理由のひとつ。後付けで『ちょっとヨンナイ?』とか、『幸せが、来る!』というのもあります。」と
塩谷さんは楽しそうに説明してくれた。
「はじめは海岸通りにあったのですが、その後中華街のはずれに移転、現住所に移って19年目になります。お客さんをはじめいろんな人のお世話になりながら、気づけば人生の約2/3を横浜で過ごしています。」


手描きイラストは、来店したハーレー本社のスタイリング&デザイン担当副社長、 ブラッド・リチャーズ氏が描いてくれたもの。
モーターサイクルがもたらしてくれる人との繋がり
塩谷さんにとって、港町・横浜以上に長い付き合いなのがモーターサイクルだ。故郷に住んでいた頃に手に入れた50ccを手始めに、ホンダCB400やGPZ400など、いろいろなモーターサイクルを乗り継いできた。
「私より先に弟がハーレーに乗っていて、その影響もあって40歳でハーレーに乗り始めました。」
以来、横浜の街を流したり、このモーターサイクルの魅力である旅=ロングツーリングを楽しんだりと、ハーレーは塩谷さんにとってのかけがえのない相棒になった。
「オーナーはみんな思い思いにカスタムしているから、同じハーレーに出会うことがない。それもいいところですね。それと、私にとって大きいのが…。」と
お話しくださったのが、モーターサイクルが塩谷さんにもたらしてくれる人との繋がり、出会いについて。
「店の前に愛車を停めていると、モーターサイクル好きのお客さんが増えていきました。横浜という街の魅力、そして便利な立地のお陰もあって、お客さんがお客さんを連れてきてくださるのです。夜しか営業していない店ですが、愛車に乗ってきてフードとソフトドリンクを注文してくださるお客さんも多いです。」
常連客のなかにはモーターサイクル好きの俳優やミュージシャン、格闘家やサッカー選手も含まれている。
「昨年はアメリカからハーレーダビッドソン本社のヴァイスプレジデントやデザイナーも訪ねてきてくれました。大好きな世界の、素晴らしい人たちに囲まれて商売をさせてもらって、本当に幸せだと思っています。」

ゼロフィニッシュを手に愛車のハーレーを磨く塩谷さん
「滑らかな使い心地や、ガラスコーティングまでできてしまうのがいい。冬は水なしで洗車できるのも嬉しいですね。」
水洗車不要のゼロフィニッシュ
仕込みとともに塩谷さんの日課になっているのが、店の前で行う愛車のケア。
ショップに任せることもあるが、昔からモーターサイクルいじりが大好きゆえ、自分でやれるメンテナンスやカスタムはどんどん自分でやるという。シュアラスターのゼロフィニッシュを試してみたいと思ったきっかけは、モーターサイクル専門誌や、行きつけのショップである『パインバレー』で見かけて興味がわいたからだという。
「洗車するときは店の中からホースを伸ばしているのですが、ゼロフィニッシュは水を使わなくても愛車をキレイにできて、ガラスコーティングまでできるらしいということで、使ってみようと思ったのです。実際に試してみてまず感じたのは、滑らかにのびるような使い心地のよさ、そして手軽さですね。汚れがひどくなければ本当にこれ一本でキレイになるのがいいですね。」
取材したのは1月、横浜の気温は6度ほど、北風吹く曇天の午後だった。愛車を隅々まで丁寧に拭き上げながら
「寒い時期に冷たい水を使わずに洗車ができてしまう。これは助かります。」
と塩谷さん。


ガラスコーティングによって、こだわりのペイントが保護されるのもお気に入りのポイント。
こだわりのマットブラック&カスタムペイントにも
塩谷さんが乗るのはマットブラックのハーレーダビッドソン・ナイトトレイン。この前に乗っていたハーレーのダイナモデル、ストリートボブもカラーは同じマットブラックだったという。
「メッキが好きな人も多いですが、私の中でのハーレーのイメージはツヤ消しの黒なのです。だから、選ぶパーツもマットブラックばかり。」
ツヤ消し部分にも使えるゼロフィニッシュは、これまで塗装面をケアするケミカルに気を遣っていた塩谷さんにとって嬉しい存在なのだという。
ツヤ消しのタンクやフェンダー、そしてマフラーにまで、著名なペインター“KEN THE FLATTOP”の手で入れられたグロス(ツヤのある)ブラックのロゴやグラフィックもこだわりのポイント。
「レタリングやピンストライプなど、手描きのカスタムペイントが入っていても気兼ねなく磨けるのもいいですね! 」


「 この性能をたくさんのモーターサイクルライダーとシェアしたいですね。」と塩谷さん。
いいモノはみんなでシェアしたい
『耐熱300度の試験にクリア』というゼロフィニッシュ独自の特徴にも着目している。
「ハーレーの大排気量Vツインエンジンは高熱を発します。ゼロフィニッシュはマフラーに使ってもムラになったり跡が残ったりしない。これは車種に関係なく、全てのモーターサイクルライダーに伝えたいポイントです。」
SNSはもちろん、インターネットが普及するよりもずっと前から、お店という場所を介して、音楽や映画、イベントの情報など、自分がいいと思ったものを積極的に発信、仲間やお客様とシェアしてきた塩谷さん。だからゼロフィニッシュについても、使い始めてすぐ、SNSにその使い心地や気に入った点などをアップ。すると著名人を含む多くのモーターサイクル好きからビビッドな反響があったという。
ご了解を得て、そのコメントの一部をここにご紹介しよう。
試してみたら、やみつきになりますね。マットなハーレーもサラッと磨けました。#ゼロフィニッシュ!
拭いただけでガラスコーティングできる。ヘルメットまで、いろいろ拭いています。水を使わずにバイクを洗えて、冬は楽でいいですね!



これからもいろんなチャレンジ、発信をしていきたい
実は塩谷さんはお店の経営以外にも、横浜を拠点に大規模なイベントを主催したり、オリジナルのブランドを立ち上げてアパレルや雑貨の企画・製造・販売も手がけており、店内でもTシャツやパーカなどの展示販売を行なっている。
「いろいろなチャレンジや発信ができるのは、全て支えてくれている人たちのお陰なのです。自分だけじゃなく、関わる人みんなが良くなるようなことを、これからもどんどんやっていきたいと思っています。」
インタビューの中で塩谷さんは、自分のお店や愛車はもちろん、仲間やお客様、そして横浜という街をかけがえのない存在として大切に思い、そして感謝しているのだと何度も口にした。
『ヨンナイン・ダイナー・ヨコハマ』は今年の4月9日に28周年を迎える。
「この店を起点に、自分が本当にいいと思う情報を発信して、多くの人とシェアしたい。ゼロフィニッシュもそのひとつです。」と
塩谷さんはお話ししてくださった。
取材協力: ヨンナイン・ダイナー・ヨコハマ

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クルマ、バイクのフィールドを中心に活躍するイラストレーター、クリエーター。アメリカ大陸横断や「ルート66」全行程をバイクで走破。旅をテーマにしたイラストを数多く制作・発表するかたわら、 雑誌・WEB・広告など、様々なメディアにコンテンツを提供。バイクやクルマを軸にしたライフスタイル・フリーペーパー『オンザロードマガジン』の発行人・編集長も務める。
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