住宅街にある英国車の宝石箱
- ジェイ奥村
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世田谷区上用賀、環状八号線から少し入った閑静な住宅街。そこにあるのが英国車専門のPARC FERME TOKYO(パルクフェルメとはモータースポーツにおける車両保管場所という意味)。ショールームには、アンバーの光のなかにカウンターがあり、落ち着いた雰囲気だ。奥には整備スペースもあり、エンジン脱着などの重整備や車検整備といったメニューも、経験豊富な英国車の正規ディーラー出身のメカニックがこなす信頼の高いスペシャルショップだ。
センス抜群のオーナー
代表の金子温さんは、長く日本での英国車シーンを牽引してきた代表的人物。クルマのモデファイするセンスは秀逸であり、また欧州でのレース参戦などの活動は各専門誌でも度々クローズアップされており、様々なムーブメントを作ってきた人物だ。
そうした仕事のことだけにとどまらず、本人のライフスタイルは英国車界のみならず、ヒストリックカー愛好家の間では、憧れの対象である。
イベントのオーガナイザーとしても大活躍
現在は走るオーガナイザーとして自ら開催しているサーキットイベント“Festival of Sideway Trophy”は、往時にタイムスリップしたかのような雰囲気のなか行われる唯一と言ってもよい2輪車と4輪車の祭典だ。
本場英国のシーンさながらに行われるヒストリックカーとヴィンテージモーターサイクルによる春と秋の年2回のイベントには、その雰囲気を楽しみにしているエントラント、観覧者が日本各地より来場するイベントとなっている。
次回は千葉県袖ケ浦市にあるサーキット、“袖ヶ浦フォレストレースウェイ”にて5月30日(日)の開催。ご興味のある方は、観戦してみてはいかがだろう。
イベントの開会式で挨拶する金子さん
金子さんのレースの相棒はオースティン・ヒーレー3000
こちらは、Festival of Sidewayでのシーン。モーターレーシングがゴールデンエイジだった1960年前後のシーンに想いを馳せるファンも多い。
次回は2輪のレースにも出場。英国から届いたばかりのノートンの整備に勤しむ。
シュアラスター愛好者の印象は!?
「シュアラスター? 俺、いつも使ってるよ」
そう答えた金子さん、長年シュアラスターワックスの愛好してくれてるそうだ。
そう言いながら、洗車ガイドが書かれた冊子を手に取りとる。
「ワックス掛けの手順って、みんな知らないのかな?ずっと、普通に、このやり方でワックスかけてたよ。この冊子の説明は分かりやすくて良いんじゃない」
「クルマのワックスかけってメンテナンスの一歩だよね。ネジは回せなくても、ワックスは誰でもできるクルマとのコミュニケーションだと思うんだ」
「例えばさ、犬もいつも触れ合っていれば、しこりができたとか変化に気づくじゃん。クルマだってそうだよね。錆びとかゴム類の痛みとかの進行が分かるし、自分で手をかけてあげると愛着も湧いてくるよね」
「ふうん、マスターワークスか、最高級ということは、やっぱりカルバナ蝋の含有量が多いんだろうけど、このスポンジが、いいなぁ、水に濡らしたときの感覚がこの状態でも分かるよ」
※マスターワークスには専用スポンジをセット。天然セルロースを使用した“高級ワックススポンジ”は均等にワックスを塗り広げ、なめらかに施工できます。
ショールームで施工してもらいます
ショールームにあるマルーンのボディが美しいトライアンフTR250は、TR5と基本的に同じ構造であるが、インジェクションのTR5に対し、厳しい北米での排ガス規制に対応するためにゼニスストロンバーグのツインキャブレターを装着したモデル。1967年から翌年1968年の15ヶ月に8,484台が製造された。
いつの間にか、水を張ったバケツを用意し、TR250のボンネットに慣れた手つきでワックスをスタンプしていく金子さん。
「俺の場合、少し範囲は大きいけど、これはそれぞれの人のやりやすさ優先でもいい部分だよね」
2種類の拭きあげフロスの効果に驚く
専用の拭き取りクロスは初めて使うという金子さん、パッケージの説明も丁寧に確認し拭きあげます。
「これは、いいね。正直、シュアラスターのワックスを使っていても拭きあげは、ほとんどが使い古しのタオルだったから、この専用のクロスを使っての拭きあげは感動するね」と、笑顔を見せる。
「こうなると、さらに仕上げ用のクロスも期待が持てるね」
と言い拭き上げると「なるほどね!塗装面を鏡面に仕上げる時の、6,000番くらいのペーパーをかけるような感覚だね、これは輝くよ」
「シュアラスターのワックスの良さは長年愛用しているから、十分知っていったけど、今回使ってみたマスターワークスの仕上がりは、やはり一味違うのが分かるね。しっとりとしていてヒストリックカー向けなんじゃないかな」
「それと、今回の作業では、スポンジを含めて、クロスなどの進化も感じたよ。作業が楽しくなる道具だね」
今回使用したアイテム
商品詳細はこちら
■マスターワークス カーワックス
■ワックス拭き取りクロス カーワックス用
■鏡面仕上げクロス カーワックス・コーティング仕上げ用
取材協力:パルクフェルメ TOKYO
東京都世田谷区上用賀5-25-4
TEL: 03-6432-7662
営業時間 10:30〜19:00
定休日 月曜日
http://parc-ferme.jp/
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本業はフリーランスとして活動中のスチールカメラマン。愛車は1931年Austin Sevenから、1964年のFord Angliaなど、旧いクルマばかりを10台あまり所有し、日常生活はもちろんのこと、遠方への仕事にも使用。趣味のヒストリックカーレースでは、戦前車からスポーツカー、ツーリングカー、葉巻型フォーミュラーカーまで乗りこなす。そうした経験から自動車専門誌や、雑誌での特集記事などの執筆も行い、半年に一度、雑誌「The Vintage Wheels」の編集長として、旧い2輪車、4輪車の魅力を発信中である。
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