シュアラスター的 洗車のススメ 〜ロードスター オーナー編〜
三者三様、洗車に対するこだわり
クルマを磨くと愛着がわく、というのは勿論ですが、クルマに愛着を持っている、愛情を注いでいる人は洗車にもこだわりを持っていることが多いもの。今回はロードスターオーナーにお集まりいただき、洗車に対するこだわりや悩みを伺いました。経年もさることながら、オープンカーという性質上、このクルマならではの悩みもあるのでは。
この日、シュアラスターラボに集まったのは神奈川を中心にロードスターをこよなく愛する人たちが集うコミュニティ「カナロド」に所属する、オーナー3名です。
ロードスターND
お一人目は最新型のロードスターNDに乗る小熊岳夫さん。2年前に購入したNDは、初代NA型ユーノスロードスターにも設定されていた人気色クラシックレッド。期間限定で復活した際に入手したそうです。 とてもキレイに維持されているように見えますが、どんなところにお悩みがあるのでしょうか。
「洗車キズや水アカが気になっています。 また、鮮やかな赤は日焼けや色あせも心配です。 固形ワックスが好きで、本当はワックスをかけたいけれど、なかなか時間もなくて…。最近はもっぱらシュアラスターのゼロウォーターを洗車後に使用しています。」
洗車キズや水アカが気になる 小熊さんにオススメのケア
(1)シャンプー洗車でボディについた汚れを落とす
まずは洗車です。泡立ちが良く、ノーコンパンウンドタイプのシュアラスターカーシャンプー1000を使用。規定量をキャップで測ってバケツに入れ、勢いよく水流をあてて泡立てます。その後弱いシャワーを円を描くようにかけると、クリーミーな泡の完成。ウォッシンググローブにたっぷりとつけて洗っていきます。
ここでのポイントは、たっぷりの水と泡をかけ、上から下へ向かってグローブを滑らせるように使うこと。力はほとんど必要ありません。
(2)「ネンドクリーナーソフト」で鉄粉を除去
「鉄粉除去にはネンドクリーナーが有効です」と青木さん。綺麗に見える小熊さんのNDも、表面を触ってみると…ザラザラとしたものが。これは鉄粉と呼ばれるもので、 車のブレーキダストや線路・製鉄所などから飛来した細かい 鉄の粉が空気中に舞い、知らず知らずの内に走行中のボディに刺さるのです。放っておくとボディを傷める原因になるので定期的に除去したいもの。
今回はそこまで酷く鉄粉が付着している状態ではありませんでしたので、コンパウンド無しのネンドクリーナーソフトを使用。工作の粘土のように手でこね、滑らかにします。厚みは1cmくらい。
施工時は水をかけながら。こちらも力は入れません。滑らせるように表面のザラザラを除去。 施工後、もう一度フィルムを使ってボディを確認。すると…「ザラザラ」から「ツルツル」に。これにはオーナーの小熊さんも嬉しそう!
(3)「スピリットクリーナー」で水アカや小キズを除去
小熊さんが気になっている、水アカ汚れや小キズはスピリットクリーナーでケアしていきます。付属のスポンジに液剤を取り、パーツごとに、4~50cm四方を目安として少しずつ施工していくのが失敗がなくオススメ。
施工することで、気になっていた水アカや小キズが目立たなくなりました。こうして ネンドクリーナーとスピリットで平滑化されたボディは、それだけでも輝きが増したのが分かります。こうすることでこの後施工するワックスやコーティングの仕上がりが断然変わってくるのです。
(4)マスターワークス カーワックスで仕上げ
今回、仕上げにはシュアラスターの最高品質ワックスマスターワークスシリーズのカーワックスをチョイス。
シュアラスターのワックスを施工する時は、水に濡らし、固く絞ったスポンジをワックスに当て、90度回してワックスを取り、縦横50cm四方ずつ、ポンポンとスタンプを押すようにつけていきます。だいたいスタンプ9個くらいです。
その後すぐにスポンジで縦横に塗り伸ばし、ワックス拭き取りクロスで余分な成分を拭き上げます。最後に、鏡面仕上げクロスで拭き上げれば完成!思ったよりも簡単なことに皆さん驚いていらっしゃいました。
※詳細な施工方法はこちらの動画が参考になります。(新しいタブが開きます)
https://www.youtube.com/watch?v=3SiNocYOdCA&t=12s
鏡面仕上げクロスは毛足の長い柔らかいクロス。これで拭き上げると輝きが断然違います。ちなみに「ワックスは円を描くように白くなるまで塗り込む」というイメージがある方も多いと思いますが、そのやり方はムラになりやすく、シュアラスターではオススメしていないそうです。
ワックスでもコーティングでも、こまめにケアしてあげることはコンディションを保つ上でとても重要。今回のクラシックレッドには深みのある艶が出るワックスがとても映えました。
青木さんいわく「コーティング剤のツヤは硬質な感じですが、ワックスのツヤはしっとりして深みのある仕上がりになります」。
確かにワックスがけをしたあとのNDは、日光の下に出してみるとグラマーなボディラインがより際立ち、活き活きと躍動的な印象。クラシックレッドのボディカラーがより優しく、それでいて堂々とした存在感を感じさせる仕上がりを呈していました。
小熊さんは「やっぱりワックスはいいなあ。スプレータイプのコーティングも便利ですが、仕上がりを見ると格段にツヤが違いますね。今日はプロならではのやり方も見ることができ勉強になりました」とコメントを下さいました。
ロードスターNA
お次は初代NAで参加した、20代の松原泰世さん。「乗る時間を可能な限り確保したいですから普段は、スプレーコーティングを使って時短にしています。パっと見でキレイですね、と言われるくらいのレベルを目指してケアしています」 。塗装の剥がれや傷みも気になるのでワックスはかけていないとのこと。
実際のクルマを見てみると、やはり年式なりの塗装のやれがあり、艶がなくなっている状態でした。このクルマにはどんなケアはオススメなんでしょうか?
時短派の松原さんにオススメのケア
(1)「ネンドクリーナー」で鉄粉を除去
ボディの状態を確認。すると、かなりの鉄粉がついていることが判明!そのためまずはネンドクリーナーでの鉄粉除去を行います。こちらの黄色い方はコンパウンド入り。NAのボディコンディションを見て、今回はより除去能力が高いこちらを選択しました。
鉄粉除去をするだけで付着物が取れて艶が戻ってきました。かなり鉄粉がついていて、素手で触っても分かる状態だっただけに、施工後、感触が明らかに変わったことが分かりやすく、皆さん驚くばかり。
(2)「ゼロフィニッシュ」で時短仕上げ
洗車に極力時間を掛けたくないという松原さん、仕上げはワックスではなくガラス系コーティングを掛けながら洗浄も出来るゼロフィニッシュをチョイス。シュッと吹きかけてクロスで拭き上げるだけで洗浄+ガラス系コーティングが完了するゼロフィニッシュは人気急上昇中のアイテムです。
ゼロフィニッシュは、ホイールにも使用可能。あまりにも汚れている場合はシュアラスターホイールクリーナーで洗車してからの施工がオススメですが、今回はゼロフィニッシュだけで仕上げます。うっすら汚れていたホイール汚れも落ちてピカピカに。
綺麗になった愛車を見た松原さんは「今まで少しでも綺麗に見せたいと思うがゆえにゴシゴシしてしまっていました。力は必要ないんですね…僕は洗車に1日時間を割くのは惜しいと思ってしまうタイプで、今日教えていただいたゼロフィニッシュは、僕の洗車スタイルに合っていると感じました」とゼロフィニッシュを気に入った様子。
ロードスターNC
真っ白なNCロードスターに乗るのは川合明さん。「2009年に手に入れたので10年になります」。あまりにもきれいな状態なのでそう聞いて意外な印象さえ覚えたほど。そんな川合さん、購入時にはコーティングを施し、洗車時にはハンディーブロアーを使って水を飛ばすほど洗車にはこだわりが。
「水が残ると汚れの元になるので水が溜まる要因を作らないようにしています。ウィンドウウォッシャーは使いませんし、キーシリンダーにも蓋をしていますよ」。細部の汚れを取るための爪楊枝を用意していたり、川合さんの洗車職人ぶりにはこの日同席した全員が感心。
洗車マニア⁉川合さんにオススメのケア
日頃からこまめにケアしている河合さんのNC。敢えてプラスアルファするならば、ということでオススメを教えて頂きました。
(1)「ネンドクリーナー」「スピリットクリーナー」 「ゼロフィニッシュ」総動員!下回りを徹底ケア
徹底的に洗車にこだわる川合さんのロードスターでも懸案事項はありました。つい見落としがちなボディ下部の汚れです。 まずは泥の跳ね上げやピッチタールの付着を、前述のネンドクリーナーを小さくちぎって(!)施工していきます。小さくちぎることで狙った汚れをピンポイントで除去が可能。こんな使い方もあるんですね。
その後は、スピリットで水アカ・小キズをケアし、ボディを平滑化した後にゼロフィニッシュで仕上げ。カーケアに情熱を燃やす川合さんの車なだけあって非常に状態の良いボディでしたが、更に美しくなりました。
(2)「レザーケアフォーム」でシートを綺麗に
川合さんの真っ白なNCは内装もアイボリーで上品な雰囲気が漂います。とはいえ、オープンカーの内装はどうしても外気によるダメージを受けやすい上に、アイボリーは汚れも目立ちやすい色。某メーカーの革用クリーナーを試してみたこともあるそうですが、シートが滑りやすくなって運転がしににくなってしまったそうで、現在は使ってないそう。
「シュアラスターのレザーケアフォームはシリコンを使用していないのでツルツルにはなりません。クリーナー効果と保護効果が両方ありますので、今日はこちらを使っていきましょう。 施工しておくことで革のコンディション維持にも効果を発揮します。 ポイントは一方向だけでなく、革のシボ目(シワ)に合わせて拭くことです。」と青木さん。
実は松原さんも、ご自分でもシートは拭いてケアをしてはいるものの、シボ目(シワ)に入った汚れが落とせずにいたとのこと。
固く絞ったマイクロファイバークロスで水拭き後、レザーケアフォームを使い目に沿って丁寧にクリーニング。すると、拭いた後のクロスが変色! 綺麗に見えていたシートも 実は汚れていたんですね。
このインテリアの汚れはどのお車でも共通の悩みですが、特に外気の影響を受けやすいオープンカーにとっては深刻な悩み。皆さん大変関心を寄せておられました。実は、川合さんのシートケアの様子を見ていた松原さんが「自分の車もシートが気になる…!」と言って一心不乱に施工を開始。かなりの手ごたえがあったようです。
施工を終えて…
普段からカーケアにこだわりを持っている皆さんだけに、シュアラスターラボ 青木さんのアドバイスはとても参考になったようです。
この日のデモンストレーションでは、1.まずシャンプー、ネンドクリーナー、スピリットクリーナーなどを使って鉄粉や水アカをしっかりと除去し、ボディ面をフラットな状態に戻す。2.その上でワックスやスプレーコーティングなどで仕上げる。…ということを学びました。
車種ごとに形状や塗装品質、経年変化や保管環境など、クルマの状態は本当に様々ですが、この2つの基本はどの車でも共通。今回使用したアイテムや施工方法は多くの皆さんが参考に出来るのではないでしょうか。
文 中込健太郎 写真 荒川正幸
自動車ライター。1977年生まれ。神奈川県出身。武蔵工業大学(現東京都市大学)工学部電気電子工学科・水素エネルギー研究センターを卒業後、自動車産業向け産業機械メーカーを経て、大手自動車買取販売会社で店舗業務からWEB広告、集客、マーケティングなどに携わる。現場経験に基づくクルマ選びや中古車業界の事情は今も明るいことから、ユーザーはもとより、自動車販売の現場からの信頼も厚い。幼少期からクルマをはじめとした乗り物好きが高じ、車種を紹介するコンテンツなども手掛ける一方、「そのクルマで何をするか」をモットーに全国をクルマで旅行し、食べ歩き、温泉巡り、車中泊といったカーライフに関する執筆も多数手がける。
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。