
自転車を通じて人々や地域にポジティブな変化を -CYCLE DAYS佐々木さん-
休日ともなれば多くのサイクリストが颯爽と駆け抜けていく小田原の国道一号線沿いに店舗を構える自転車ショップ「サイクルデイズ」。木の温もりを感じさせる外観や内装は一瞬カフェかと思えるほどの素敵な空間は、オーナーの佐々木さんの人柄をそのまま映し出した居心地のよいお店です。
スポーツ自転車の魅力をもっと多くに人に伝えたいと願い日々様々な活動をされている佐々木さんに、この地に根ざしたショップのこと、ご自身の自転車にまつわる海外経験、自転車ケミカルのことなど、お話を聞くことができました。

CYCLE DAYS
開店前のお忙しい時間にありがとうございます、今日はシュアラスター自転車ケミカルの佐々木さんならではの使い方をお聞きしたいと思っていますが、その前にまずお店にことについて少しお聞かせください。
サイクルデイズという店舗自体は2016年にオープンしているので6年目なんです、地元の方を中心に神奈川県西部や静岡県からのお客様もいらっしゃいます。もともとは小田原駅の近くにお店を持っていたのですが2018年9月にこの場所に拡大移転して今に至ります。
佐々木さん

メインに取り扱っている商品ラインナップはどのあたりですか?
ブランドとしてはキャノンデール、BMC、ライトウェイあたりが中心で目を引くと思います。
佐々木さん
うちのお客様には初めてスポーツバイクに乗る初心者の方と、大磯クリテリウムにでるようなホビーレーサーの方と二極化していますので、そのような方々に提案できる品揃えを心がけています。またライトウェイとのつながりが深くメーカーさんのページで紹介してもらえたりしているので、このブランドを探している方はピンポイントで遠方からでも来店される方もいらっしゃいます。
そしてそのような流れからグーグルのレビューで良いコメントを書き込んで下さる方がおかげさまで多く、そういう口コミにだいぶ助けて頂いてます笑
初心者からレース志向の方まで幅広いお客様がいらっしゃるんですね、ちなみにサイクルデイズさんで購入されていないバイクでもメンテナンスは対応していただけるんですか?
もともとはメンテナンス業務からスタートしたお店なのでもちろん対応させて頂いてますが、突然お持ち込み頂いても作業の都合上対応できないことがあるので予約制とさせていただいてます。また当店でお買い上げ頂いたバイクには無料点検サービスというのもつけていますので、なにか気になることがありましたらお問い合わせください。
佐々木さん
自転車との出会い
それは助かりますね、佐々木さんご自身が自転車に関わるきっかけは?
もともとは大手量販店でアルバイトしていてその当時はオートバイに乗っていました。
佐々木さん
で同じ二輪だからということで自転車担当を任命されて、まずは自分が乗ることよりもメンテナンスや修理に持ち込まれる自転車をロジカルに調べながら対応してお客様との信頼関係を築いていくのがとても楽しかったんです。
そんな中今後の自分の人生を決める大きなきっかけになる出来事がありまして。
健康維持のためにゴルフをやるかクロスバイクに乗るか?を相談しに来た高齢のお客様がいて、クロスバイクを買っていかれたんです。そして毎週のようにどこそこへ行ってきたよ、お尻が痛いね、とかなりの頻度で来店してくれてその方がサイクリングにどんどんハマっていく姿をみていたんです。で、ある時その方が奥様を連れていらっしゃって奥様も自転車に乗り始めたんです。それからは二人でしまなみに行ったり、夫婦で共通の趣味ができたことで二人の人生が変わったというかより充実したものに変化するところを目の当たりにしました。
自転車ってこんなにすごい魅力があるんだ、とその時に感じてこれを天職にしようと心に決めました。
ウェブサイトや自分の名刺にも書いてあるんですが「人々や地域にポジティブは変化を」という思いをもってお店をやっていて、ただ自転車を売るだけのお店にはなりたくないんです。自転車を通じて買ってくれた人に少しでおポジティブな変化を感じてもらいたいですし楽しんでもらいたい。
特にこのコロナ禍では体の健康面や精神的な部分をフォローするにはスポーツサイクルはまさに最適だと思いますし、そんなこともあって今はより使命感も感じています。
なるほど、そんな素敵な出会いがあったんですね。僕自身も自転車に乗り始めて人生変わった一人なのでよくわかります笑
もともとウチは競技よりライフスタイルの部分でスポーツバイクをオススメしていることもあり、その延長線上に競技もあるよ、というスタンスです。その中で移動手段を自転車に置き換えるだけで人生かわるよね、という感じでお伝えしています。
佐々木さん
まさに僕はそんな感じでスポーツバイクに出会って、競技もやってみましたがいかにライフスタイルの中で自転車を楽しめるかを毎日考えています笑。
ご自身の自転車歴もそのアルバイトのときからスタートですか?
2005年からアルバイトで自転車メンテナンスを始めた時に自分もスポーツバイクに乗り始めたのがきっかけです。そして2008年にロードバイクを購入してちょうどそのタイミングで小田原に転勤で来て乗り始めたんですよね。
佐々木さん
名古屋出身なので、江ノ島や湘南などこの素晴らしい環境を自転車で走っていたら、それまではどちらかというと自転車整備の方が中心だったんですが、自分が乗ることにも一気にハマっちゃいました。
自転車整備をやっているのにこんなこと言うのもなんですが、僕自身はどちらかというと不器用な方なので本来メカニック向きではないかもしれません。ただ、自分もスポーツバイクに乗ってユーザー感覚があって整備をすることってお客様と同じ目線になれるので、不具合があった時に一つ一つロジカルに解決して、どうすれば今後気をつければいいかもきちんとお客様に「同じ目線で」説明できる。
競技経験者でもなくメカフリークでもないフラットな視点。それが自分の一番の強みかもしれません。
確かに、選手が引退して自転車メカニックやられているのは良く耳にしますが、あまり詳しくない僕たちにとっては同じ目線で会話をしてくれるのはわかりやすいですし安心してお任せできます。
海外経験を経てCYCLE DAYSオープンへ
その後ご自身でお店を持ったきっかけはなにかあったんですか?
前の職場では好きなことやらせてもらっていたんですが、環境に恵まれていて甘えていた部分があったんです。このままではまずいなと思い転職をしようと思ったんですが、であれば一度海外の経験をしようと思い退職しました。
佐々木さん
まずは自転車技術を教えて現地の人に仕事を覚えてもらうボランティアがあったのでそれでアフリカのナミビアへ行き、そこで現地のサイクリングチームに出会ったんですね。
で、そこで仕事としてチームのマネージメントを担当させてもらっていたんですがアフリカならではのゆるさもあり資金がショートしてチームの継続が難しくなってしまったのでお金の大切さを感じて経済活動についてちゃんと学ぼうと思ったんです。そこで自分がいまなにができるかと考えた時にサイクルショップを出すのが良いなと思い帰国して半年後の2016年4月にサイクルデイズをオープンさせました。
そんなアフリカでの経験もあったので、オープン後もただ日本でショップを運営するだけではなく、ナミビアのチームのマネジメントに再び携わったり、現地のチームと日本のチームの交流の場を設けたり、国際的な動きも同時に進めていたので本来は2020年にそれが一つのカタチになるはずだったんですがコロナ禍とオリンピックの延期によりすこしずれ込んでしまっている、そんな動きも実はあるんです。

ナミビアと日本、自転車を使って架け橋になる活動ですね。
はい、アフリカ全体で見るとまだまだ自転車後進国かもしれませんが、自転車のパワーはすごく感じますし、南アフリカは強豪国で世界と対等に戦っている。もちろんナミビアでも毎週レースがあり、国自体が標高1600mなので常に高地トレーニングになりますから実はヨーロッパの強豪チームが合宿に訪れたりしている場所でもあるので、今後は面白い存在になると思いますよ。
佐々木さん
そんな場所に日本の選手を連れて行ってトレーニングできたら、ナミビアと日本で切磋琢磨してもっと自転車競技の発展ができたらいいなとも思います。 もちろん競技だけでなく、通勤通学にもっと気軽に自転車を提供できる仕組みを作ってナミビアの子どもたちに自転車に触れてもらうことが競技を発展させる上でも大切なことですし、それが将来長くに渡って優秀な選手を輩出する持続可能なしくみをつくる土台になりますよね。
本来であれば国や自治体、自転車協会やプロチームで行うような活動を佐々木さん個人でやられているのがすごいです。佐々木さんの自転車に対する熱量もものすごいですね。お話し聞いているだけでワクワクしてきます。
ドライブトレインメンテナンス
佐々木さんの熱い想いが詰まった店舗が出来上がっていると思いますが、店舗で洗車のサービスはおこなわれていますか?
はい、やっています。うちではドライブトレインメンテナンスと呼んでて、まさにシュアラスターさんの出しているような製品を、狂気のようなコダワリをもって使っています笑。もちろんフレームだったり洗車も結果的にはするんですが、駆動系を一番キレイにするイメージなので、洗車って呼んでしまうとちょっとイメージと違うかなと。洗車をして見た目がキレイになる、ではなく、走りが変わるでしょ、という事を伝えたくてこの「ドライブトレインメンテナンス」というワードを使っています。
佐々木さん
この2年くらいで洗車に特化したショップさんがオープンしたり、どうやって洗車すればいいかという情報が手に入りやすくなったので、そういった皆さんのおかげでサイクリストにも「洗車」という言葉がかなり認知されてきたと思います。が、あえて洗車と呼ばずにやっているのは、ドライブトレインメンテナンス後に乗った時に「うわ!すごい!」と感動してもらえるくらい走りが変わります。
そしてご自身でやるにしても、正しい洗車やメンテナンスを行うことはフレームやパーツの寿命を確実に伸ばしますし、なにより定期的なチェックが入ることで安全に乗ることができます。

僕も最初そうだったんですが、自転車買いました、乗りました、汚れました、さてどうやってメンテナンスしたらいいんでしょ??という状態だったので、これだけ洗車のことが話題になって情報が出てくるのはとてもありがたいです。
例えば、メーカーの説明書をみるとチェーンは中性洗剤であらってください、という表記があるんですが、それだけではキレイにならないこともありますし、モノによっては水洗いを想定していない、なんてこともあるんですよね。
佐々木さん
そういう情報もきちんとお客様に伝えていきたいし、お手本も見せたいと思っています。
お寿司屋さんのカウンターに座ると職人さんがネタを切って握る一連の動作が見れますよね。あれを目の前で見てお寿司を食べることで旨さが何倍にもなると思いますし、見られる方も握り方は手の動きの所作に気を遣ってキレイに見せようとする。
うちのドライブトレインメンテナンスも同じで、一つのエンターテイメントだと思っているのでただキレイにしてやり方をお伝えしてお渡しするのではなく、プロの手による一連の流れも楽しんでいただけるように意識しています。
なるほど、たしかに綺麗にしておきました、って渡されるよりも、目の前で見て匂いや音を感じながら自分のバイクが綺麗になっていくのは楽しいですし、仕上がったときの嬉しさが違います。
お店のドライブトレインメンテナンスではシュアラスターの製品も使われますか?
はい、もちろん使っていますよ。ただ、お客様のバイクの状態だったりパーツの種類や素材によって最適なケミカルを使っているので、シュアラスターさんの製品以外もつかっています。
佐々木さん
このメーカーだからいいですよ、っていうオススメの仕方はしないので、その時に最適なケミカルを使い分けて、その中でシュアラスターさんのものをメインに使っている感じですね。

たしかに適材適所がありますのでそれは納得です。逆にどんな状態でもこれを使います、っていうのはちょっと不安です。
シュアラスター自転車ケミカルの使い方
シュアラスターの自転車ケミカルは今年発売開始された新製品ですが、今まで使っていたケミカルがある中であえて使ってみようと思った理由はなんですか?
正直に言うと、試してみたきっかけは、シュアラスターアンバサダーの半田君(さいたまディレーブ所属のプロ選手)と旧知の仲で、彼が使ってみてください、と持ってきたからです笑。
佐々木さん
で、せっかく試すならと半田君にも色々質問をして実際使ってみて、を繰り返してみたところ、今まで使っていた他社の製品と差別化して良い意味で使えることがわかったので、ドライブトレインメンテナンスでも使っていますし、もちろん店舗で販売もさせてもらっています。
自転車でつながる人のご縁はとても大切ですし、それが今回は良い方向に繋がりましたんね。 では色々テストもされて実際に使ってみたなかで、僕たちアマチュアサイクリストでもわかる使い方や特徴を教えていただけますか?
どれからいこうかな、ではまずチェーンルブからいきますね。
佐々木さん
まずルブはいろいろな製品がある中で大きく分けるとリキッドとスプレーの2タイプに分かれます。その中でも初心者の方が使いやすいのがスプレータイプ。その中でもスプレーした瞬間の飛び散り方や匂いだったり、製品によって様々なんですね。最初はこのチェーンルブも特性を掴んでいなくてちょっとイマイチなのかな、と思っていたのですが、特性を理解して試してみたら完璧なオイルでした。かなり完成された製品です。ちゃんとチェーンのコマに一コマずつ塗っていければダイレクト感を感じられる油膜を残しておけます。
しかも飛び散らないので正しい塗り方を理解しておけば初心者から上級者の方まで多くの方にマッチすると思います。飛散もしにくいし匂いもあまり気にならないので、屋内で作業しても問題ない製品です。

ルブの使い方は僕も塗り方をわかっていないかもしれません。
ちなみにその使い方を伝授していただけますか?
もちろんですよ。まず完全にチェーンを綺麗にして乾燥させてください。そしてルブをチェーンに塗った時にチェーンを指でねじってみてベチャッと油膜を感じるくらいの塗り方が乗り味も軽く感じるし長持ちすると思います。洗車後の乾燥が結構大事ですが、チェーンの種類や使用頻度によっては残った水分から錆びが発生する可能性もあるのでできれば水気を拭き取った後に自然乾燥ではなくドライヤーの送風やエアダスターなどを使って水分を吹き飛ばしてください。
佐々木さん
スプレータイプなのでチェーンのしたにウェスを当てながらぐるっと一周吹き付けてももちろん良いですが、自分は塗り方も一工夫していてチェーン全体にスプレーをかけるよりも、コマを指で下から押し上げながら一コマづつねらって「プシュ」とピンポイントで中に吹き付けていきます。これによりチェーンのコマの内側にしっかり浸透させるイメージです。その後指でチェーンを挟んでガラガラっと一周回すことでチェーン全体にルブをなじませる、仕上げにクランクを回しながらスプロケットの全段に一回チェーンを変速させる。
細かいですがこのような作業をすることで余計な油分は揮発しますから拭き取る必要はありませんし、ちゃんと内部に浸透させることで砂やチリなど細かいよごれが入りにくくなります。
もちろん普通にスプレーを吹き付けて軽く拭き取る、というやり方でも効果は発揮します。この作業はサイクルデイズ流の細かいかなりマニアックな作業ですが、ルブの使い方はかなり走りに変化を及ぼしますので興味のある方はぜひ試してください笑。
ただルブをつければよいのではなく、効果を最大限発揮するには色々とコツがあるんですね、勉強になります。 チェーンクリーナーに関してはいかがでしょうか?
特徴としてはパーツクリーナーのような乾燥性をもっているので、自分たちが店舗で使う場合は最初に吹き付けて表面の汚れを落とす時に使います。攻撃性もないのでハブに使ったり応用が色々できますが、ドライブトレインメンテナンスではいくつかの方法でチェーンの奥まで綺麗にしていくので、まずいちばん表面で壁になっている頑固な汚れをこのクリーナーで吹き飛ばすイメージです。
佐々木さん
お客様がご自身で洗浄をするときに気をつけて頂きたいのは、汚れが落ちきってないことよりもクリーナーなどの溶剤がチェーンの奥に残っていることが良くないんですね。その後チェーンルブを使うときにはできるだけ綺麗な状態で行ってほしいんですが、水を使えない洗車環境でもこのクリーナーでこまめにチェーンを洗って置くことでルブの性能を活かすチェーンの状態を保つことができます。クリーナーの特性上匂いは少しきついので、室内作業の場合は換気に少し気をつけて行ってください。
お客様が店舗で洗車グッズを購入される際には、どのような洗車環境で、どういうところを重点的にやるのか、などニーズをしっかりヒアリングした上で様々なブランドの製品を組み合わせてその方にピッタリのセットをオススメしているんですが、このクリーナーは幅広い層のお客様にオススメできる製品です。
洗車作業、特にチェーン洗浄で重要なのは汚れをしっかりと落とすことなので、そのためにはクリーナー、ディグリーザー、水洗い、など様々な工程を目的に合わせて行うので、その最初の大きな汚れを一気に落としていく工程でこのクリーナーは最適ですしどなたでも使いやすいと思いますよ。 そしてルブの施工同様、チェーンのコマを回して中の汚れを浮き出して行くことが重要です。

そうなんですね、汚れ残りよりも洗浄剤などが残ることの方が良くないとは初めて知りました。 あとこのあたりは自転車専用の製品ではありませんが実際お使いになってみていかがですか?
まずバイクシャンプーなんですが、びっくりしたのはとても安いですよね。この価格でこの量はかなりコストパフォーマンスが高いです。洗浄力も強いですけどパーツへの負担も少ない、あとはこの付属のスポンジがかなりよくできているんですよ。某他社の営業さんもこれはかなり良いと評価されていましたよ笑。
佐々木さん
そう、このスポンジよいんですよ笑。コンパクトなのにチェーンを握っても切れないし、フレームからホイールまで全部洗える絶妙なサイズ感と強度です。
ゼロフィニッシュは誰が使っても綺麗になる製品なのでオススメです。簡易的なコーティングができる製品はいくつか扱っているんですが、フレームに色があるバイクとマットコーティングのバイクに一番相性が良いと思います。もちろんホワイトやブラックのフレームもかなり艶がでて綺麗になりますが、紫とかブルーとか、マットコーティングのフレームの深みの出方は随一です。
佐々木さん
それと少し余談ですが、シュアラスターさんは全般的に先程も話したスポンジや、クロス、マイクロファイバーなどのクオリティが高いです。さすがワックスをメインに扱っているメーカーさんだなと思いますが、ものによっては製品付属だけではなく単体で販売してもニーズがあるモノだと思いますよ。

実際に全部使って頂いた上でのコメントなのでとても説得力あります。
洗車やメンテナンスの注意点
最後に、洗車やメンテナンスをご自身でやる方に注意点やここは気をつけてくださいというポイントがあれば教えて下さい。
そうですね、色々ありますが一番気をつけて頂きたいのはせっかく自分で洗車したのにそれが原因でサビが発生してしまうこと。ヘッドまわりやBBはもちろんですが、せっかく綺麗にしたチェーンがさびてしまっていたり、ディレーラーやプーリー、ブレーキなども、洗車することによって本来必要は油分が抜けてしまって錆びる原因になることが多いです。
佐々木さん
なので、洗車と注油は常にセットで考えて頂き、ブレーキやディレーラーなどにチェーンルブをちょっと注しておくだけで動きが変わることもあります。本来は専用のグリスを使うのが望ましいですが、何も塗らないよりはいいのですし浸透力も高いこのチェーンルブを少し使っておくのも問題ありません。
メンテナンスに関しては、ネジが緩んでないか?ブレーキが効くか?という安全に関わるところを普段気にしてほしいですが、全てご自身でやるのは難しいと思うので定期的にプロのメンテナンスを受けてほしいですね。17年間たくさんのバイクを見てきましたが、それが結果的にメンテナンスコストも抑えられると断言できます。
ちゃんとメンテナンスしていればデュラエースのチェーンも1万キロくらいは普通にはしれますよ。
わからないこと、安全に関わることはネットで調べて自分で、、ではなくまずはちゃんとプロのメンテナンスを受けて、その中でここはできるかな?と自分でできる範囲を少しずつ広げて楽しめるといいですよね。
はい、そうやって少しずつ勉強してご自分でできるところとプロに任せるところと分けてメンテナンスしていくことで安全も担保できますし、自転車の魅力の一つでもある機械いじりも楽しんでいただけると思います。
佐々木さん
佐々木さんならではの製品の使い方も教えて頂き、実際に僕もすぐ試してみたいと思います。今日はお忙しいところ本当にありがとうございました!
日々お客様に的確な情報提供をするために、メーカーから伝えられた事を話すのではなく、店舗ではオイル、クリーナーなどは自分たちでもしっかりテストしてどのような方法で使うのは一番効果を発揮できるのか模索していますとのこと。そのテストで新品のチェーンを何本もダメにしたこともあったり、取材当日も雨が降っていたにも関わらず佐々木さんは自転車で店舗に出勤していましたが、雨に強いという謳い文句の製品は雨の中走ったらどうなるのかをテストしたく敢えて自転車で来られたとのこと。そこまでされる方のお話しは信頼できますし説得力もあります。「人々や地域にポジティブは変化を」というコンセプトの元、自転車の魅力をより多くの人に伝えたいという佐々木さんの思いは店舗で取り扱う製品一つ一つにもちゃんと込められています。
紋切り型の接客ではなく、いらっしゃったお客様のニーズに合わせて最適な製品の提案をするのは自転車だけでなく小売業の基本ですが、ネット販売に対して大きなアドバンテージを作れるリアル店舗最大の武器だと思います。お話を聞いていると、佐々木さんから自転車を買いたい、佐々木さんだからメンテナンスをおまかせできる、そんなお客様が多数いらっしゃるんだろうなと容易に想像が付きます。
あまり遠方の方には敢えて販売しないこともあるそうですが、それは売って終わりではなく、自転車を買って頂いた後のメンテナンスもちゃんと引き受けたいとの思いがあるから。もちろん他店舗で購入された自転車メンテナンスも引き受けてもらえますので(要予約)、サイクルデイズさんのドライブトレインメンテナンスに興味のある方まずお問い合わせを。
取材協力
CYCLE DAYS
神奈川県小田原市国府津3-14-3 和田ビル101
営業時間 11:00〜20:00 毎週火曜定休
tel.070-3138-3196
https://cycledays.jp/
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サイクリスト。
会員制サイクルコミュニティ「CYCLE COMMUNE TOKYO」主宰。
40歳から乗り始めたロードバイクにどっぷりとはまり、安全で楽しいサイクリングを多くの人と楽しみたいたいとの思いからサイクルコミュニティを立ち上げる。
また、様々なブランドの自転車関連の企画やライドイベントにも携わるフリーランスのサイクリストとしても活動しています。
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