Rally Nippon

ラリーヨコハマ2016 Report 2 [DAY 1]

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

いよいよ、ラリー当日。

ラリーヨコハマ第1日目の5月21日(土)は、絶好のドライブ日和。前夜から「明日は、どんな車と出会えるのだろう」と、子どものようにドキドキしていたライターTの足取りは軽く、スタート地点となる横浜港 大さん橋の駐車場に到着すると、その興奮度はいきなりMAXに。「なんなんですか、これは…」。巨大な駐車場の中のそれぞれのグリッドに、ピッカピカに磨き上げられたクラシックカーが90台近く収まっている姿は壮観であり、それはひとつの美術館のようでもあり。車好きにはたまらない、この夢のような空間の中で、一つひとつの“作品”を前に「うぉ~」とか「うひょ~」とか「はぁ~」とか、言葉にならない声を発しながら、オーナーに話しを聞きながらクラシックカーを眺めることができたスタート前の3時間はとても贅沢な時間であった。一方、「チーム・シュアラスター」のドライバーとして1972年式のポルシェ911Tをドライブする塚本奈々美さん、同じくコ・ドライバー(ルートコースをナビゲートするパートナー)として参加するサヤカさんは、勝利への執念を前面に。ラリーの順位を大きく左右し、2日間のルートコースの中で4ヵ所に設定されたP.C.競技(P.C.については、ラリーヨコハマ2016 Report 1をご参照ください)のポイントやヒントをベテラン参加者から聞きまくり、シミュレーションまで行うなど「初出場初優勝」を本気で狙っていた。とにかく速く、誰よりも早くゴールを目指すレースであれば百戦錬磨の塚本さんとサヤカさんだが、果たして指定された「20メートル先」「30メートル先」のラインを、指定された秒数で、前輪を通過する(前輪で踏む)…的な競技で、レーシングドライバーとしての才能を発揮できるのか? 少なくとも二人の表情には「自信アリ」と書いてあった。

RALLY YOKOHAMA 2016

 開会セレモニーが終わるとともに、ドライバー達はスタートに向けた準備を開始。昨年秋に開催されたラリーニッポンのP.C.競技で第1位を取ったという岡野さん(ご兄弟で参加)は、この日のためにコーディネートした衣装で1955年式のオースティンハーレー100に乗り込む。「クラシックカーは生き物。今回もまた水温計を見ながら、エンジンと対話しながら、ガソリンの匂いを嗅ぎながら、ラリーを楽しんでくるよ」と言い残して、エンジンを点火し、スタートラインへと向かう車列に入っていった。
 クラシックカーオーナーに共通するのは、車を愛しているとともに、「古い」という時間の価値を知り、そして「今を楽しむ」ということに長けているということ。このラリーイベントの古くからの参加者であり、今回も1952年式のAC ACEで参加する雅楽師の東儀秀樹さんは、「クラシックカーは飾って眺めるものではなく、乗って楽しむもの。日常の延長で使うことで、その車の良さを理解できる」と、スタート前に語ってくれた。ちなみに東儀さんは、お母様とお姉様も1970年式のメルセデスベンツ 280SLで参加しており、お姉様の雅美さんからは「楽器と同じです。代々に渡って使い続け、息を吹き込んであげることで、その楽器の価値を認識し続けることができるのです」と、東儀さんの言葉の意味を丁寧に分かりやすく教えていただいた。

RALLY YOKOHAMA 2016

START!

ゼッケン1番を付けた佐藤さんの1927年式のブガッティT35Bがスタートラインを通過。ラリーヨコハマ第1日目、“オトナな”戦いの火ぶたが切って落とされたのである。ラリーの模様を取材・撮影するべく当方サイドの車は、その美しくクラシカルなリアビューを追いかけるように大さん橋を後にし、クラシックカーの登場を今か今かと沿道で待ちわびてカメラを構えている大勢のクラシックカーファンの前を通過。そのレンズの多さに、このラリーイベントに対する注目度の高さを実感したのであった。

RALLY YOKOHAMA 2016

 舞台は変わって、絵に描いたような5月晴れが広がる三浦半島へ。タイムラリー形式のイベントの醍醐味は、スピードを競わない代わりに、風景をゆっくり楽しみながら走れるということ。そのスピード感ゆえ、沿道のギャラリーとの距離感も近く、改めて、「ラリーって、みんなが楽しめる、参加できるイベントだな」と思った。信号で停車すれば、手を振り合い、カメラを向けられれば笑顔で応える。今回のラリーの参加台数は86台。機能性を追求し、画一化された現代の自動車にはない、個性あふれるクラシックカーは存在そのものが風景になり、そんなクラシックカーの数々をただただ沿道で眺めているだけで心が昂揚していくのを感じた。チーム・シュアラスターの911Tは、久里浜の海岸線でキャッチ。窓を前開にして潮風を受けながら疾走する塚本さんとサヤカさんの笑顔を見て、「ここまでは、順調」と判断。安心して一旦海岸線を後にし、次なるチェックポイントに向かうことにした。

説明3

食事を楽しむことも、人との出会いを楽しむことも。

「走ることだけではなく、人とのコミュニケーションを楽しむこともラリーの一部である」。ランチ会場としてルートコースに設定されたレストラン「ラ・ルーブルYRP」での参加者の表情を見て思った感想である。食事を終えてすぐに移動するような野暮なことはせず、ラリーで知り合った友人と世間話を楽しんだり、ボンネットを開けてクルマのメンテナンスについて相談したり、車へのこだわりを熱く語り合ったり。こういう時間の使い方は、クラシックカーオーナーだけのものではなく、クラシックカーを所有する生活と無縁のライターTの記憶の中にもある。若かりし頃、仲間の車と何台か連なってドライブに行って、ファミリーレストランで食事して、観光地の駐車場で意味なくボンネットを開けてみたりして…。程度とグレードの差はあれど、車好きならば誰もが共感できる時間の過ごし方であろう。

RALLY YOKOHAMA 2016

 ということで、一介の取材スタッフであるライターTも、塚本さんとサヤカさんと再合流するまでの時間を、ゆっくりと、話を楽しみながら。駐車スペースに美しく並んでいるクラシックカーを眺めながらお話を聞いた小森さんの愛車は、東京オリンピックが初めて開催された1964年に新車で購入したというポルシェ356SC。ナンバーの「品川」表記が「品」という一文字のままということは、つまり、52年に渡り乗り続けているということ!子どものように「車は、めちゃくちゃ好き!くたばる時は、コイツと一緒にくたばりたいよ。ワッハッハッハ~」と豪快な笑い声を上げる小森さん。「車は人間の手足であり、このポルシェも自分の一部。だから自分の体調が悪いと、車の調子も悪くなっちゃうんだ」という話しを聞いて、車の力ってすごいと思うと同時に、「人車一体」とは、まさにこのことだなと思った。

RALLY YOKOHAMA 2016

食事を終えた塚本さんとサヤカさんにカメラを向けながら、ここまでのラリーの感想を聞く。塚本さんの「サヤカのナビ、意外と頼りになります。C.P.の手応えも、悪くない感じです」という言葉に、一同頬を緩ませる。ということで、リスタートするチーム・シュアラスターのポルシェ911Tを満面の笑顔で見送った後、次の取材ポイントへの移動を開始したのであった。

文化と、クラシックカーと、人の歓声と。

 クラシックカーの編隊は、三崎港を経由して、チェックポイントである葉山マリーナへ。文化を感じる港町の路地とクラシックカーとの相性の良さを感じるとともに、葉山マリーナに集まった人々のクラシックカーに対する関心の高さに驚いた。車がチェックポイントに到着すると皆が拍手で迎え、写真を撮り、笑顔と拍手でまたコースに送り出す。ここまで歓迎されればラリー参加者もさぞかし気持ちよいことだろう。そして今回のラリーに参加した何人かの外国人の参加者は、日本の海岸線や路地裏を走り抜けることで、日本の生活や文化の匂いを感じることができたであろう。撮影ポイントを駆け足で行ったり来たりしながら、肩で息をしながら、潮風で汗を乾かしながら、「ラリーとは、国際交流のイベントでもあるのだな…」と、納得したライターTであった。

RALLY YOKOHAMA 2016

横浜へ。そして、ラリー2日目に向けて。

その後、高速道路を利用し、スタート地点である横浜へ。
山下公園や中華街周辺をゆったりとクルーズするクラシックカーは、風景と見事に溶け込み、ただただ「優雅」であった。最後のチェックポイントとなる山下埠頭では、停泊する船とコンテナがもう一つの港横浜の風情を描き出し、西日を浴びたクラシックカーがそこに重なることで、哀愁を漂わせていた。
チーム・シュアラスターのポルシェ911Tも制限時間内にチェックポイントに到着。塚本さんとサヤカさんは、車外に出て折り畳まれていたスレンダーな体を伸ばしながら、初日のラリーを総括。手応えを感じていたP.C.競技の結果はまだ分からないものの、少なくとも、「楽しむ」というミッションは十分に果たせたようである。

RALLY YOKOHAMA 2016

参加者はこの後、ラリー参加者の宿泊先である横浜ロイヤルパークホテルへ移動し、初日の結果発表及び参加者同士の親睦を図るパーティーに出席。着飾った塚本さんとサヤカさんは司会のお手伝いとプレゼンターを務め、ラリーヨコハマの夜を彩る華として参加者から注目を浴びていた。そして、肝心の初日の競技の結果であるが…残念ながら、発表された10位までには名を連ねておらず、まさかの54位。その結果に、しばらく無言の二人であったが、2日目のリベンジに向けてワイングラスを持ち上げ、気を取り直したのであった。
ちなみに、初日はコ・ドライバーを起用せずに一人で参加した東儀さん。さぞかし、P.C.は苦戦したかと思いきや、なんと3位に!小学生の息子さんがコ・ドライバーとして助手席に座る予定の明日は「もちろん、優勝を狙う」と宣言。ラリーヨコハマ2日目は、アクアラインを渡り房総半島のワインディングを走り抜けるルートコースを予定。どんな時間、どんな風景と出会えるか? どちらにせよ、楽しい時間になりそうである。

rally DAY 1 yokoku

ライターT

投稿者の記事一覧

広告制作の現場でコピーライターとして活動しつつ、合間に完全一人作業で写真エッセイ本などを制作。数年前からシュアラスターの広告制作にも携わり、昨年は「ライターT」としてメルマガも担当。

関連記事

  1. ヴィンテージカーって何だろう?
  2. ラリーヨコハマ2016 Report 1 [5.21-22に向…
  3. シュアラスターデザイン・ヘルメット編
  4. LOVE CAMPER! vol.2 「家族で」キャンピングカ…
  5. 現代のラジコン『MINI-Z』にチャレンジ篇 その3 “トレーニ…
  6. ヴィンテージカーを楽しむ スカイラインマニアの趣味世界
  7. 現代のラジコン『MINI-Z』にチャレンジ篇 その2 “レース参…
  8. 現代のラジコン『MINI-Z』にチャレンジ篇 その4 “決戦”

新商品・イベント

  1. ゼロコーティングリニューアル! ゼロコーティング
  2. ハイパーミーティングに行ってきた!
  3. ハイパーミーティング2016@筑波

キャンペーン

  1. 愛車を磨いて写真を投稿しよう!シュアラスターフォトコンテスト シュアラスターフォトコンテスト
  2. ゼロリバイブで復活!ヘッドライト磨きギャップ選手権
  3. ゼロコーティングリニューアル! ゼロコーティング
  1. シュアラスターフォトコンテスト
  2. SurLuster Pro
PAGE TOP